「都会を脱出して、地方で新しいことを始めたい」と考えている方はたくさんいらっしゃると思います。
そんな方の背中を押す意味で、仕事で様々な地域と関わる中で感じた「地方の方が新しいことを始めやすい3つの理由」について書きます。
地方の方が新しいことを始めやすい3つの理由
①人が少ない
地方は揃って人が足りていません。
ということは、地域に本来必要な価値を提供する人がいないということです。
都会は人が多いので、誰かが求めることは別の誰かが既に提供しています。
一方、田舎だと人々のニーズが満たされていない場合が多いので、誰かが着手すれば自然と人は集まってきます。
最初は警戒されるかもしれませんが、地域の人が慣れてくるに従って多くの人が集まるようになるでしょう。
②(うまくやれば)競合しない
人が少ないということは、新しいことを始めるときに、他人と競合したり邪魔されたりする可能性も低いということです。
既存の資源との闘いを避けてうまくニーズを見つけられれば、成功する確率は上がるでしょう。
そのモノなりサービスなりを提供する人は、その地域にはあなた以外にいないのですから。
③資源が余っている
地方は資源が有り余っています。
空き家や空き地、森林など、魅力的なのに未活用なものがそのままで放置されています。
文化財になり得るような建物が、引き受け手がいないという理由だけでそのままになっている例もありました。
都会に住んでいるぼくからすると、「何でこんなにいいものが放置されているんだろう」と不思議になることが多いです。
それらの資源にアプローチすることができれば、新しいことはすぐに始められるでしょう。
④地域で生きる知恵や能力を持った人がいる
地域では「こんなことまで人の手で出来るんだ!」と驚くような知恵や能力を持っている人が住んでいます。
ぼくが体験した例だと、カエデの木からメープルシロップの元になる蜜を含んだ水を抽出する技術を持った人や、一時は荒れ果てた棚田の復活を成し遂げた人、イノシシやシカなどを猟で仕留めてその肉を配る人など、都会に住んでいると出会えないような能力を持った人に普通に出会います。
このような人から知恵や能力を学ばせてもらい、自分のやりたいこと創りのヒントにさせてもらえば、やりたいことの幅が広がるでしょう。
⑤助け合いの文化がある
地方の人は、こちらが困っていると助けてくれる場合が多いです。
もちろん日頃の人間関係次第ですが、仲良くさせていただいていれば、何かと気にかけてくれます。
外から地域に移り住んだ人の場合、新しいことを始める方法が分からないことも多いでしょう。
そのときは仲良くなった地域の人に相談してみることをおすすめします。
誰かを紹介してくれたり、活動に協力してくれたりと何かと助けてくれるでしょう。
つながりと信頼を得る力が必要
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、これら地方の5つの利点を活かすには、地域の方とのつながりと信頼を得る力が必須です。
地域の人と仲良くなっていろいろ相談できる関係になれれば、スムーズに自分のやりたいことを実現できるでしょう。
ただ、何かを始める「ために」人と仲良くなろうとするのは避けるべきです。
「人を手段化しないこと」は地域における鉄則です。
地方の人は他人を見る目があるので、そのような下心は簡単に見透かされてしまうでしょう。
普通に人と仲良くなるように、まずはその人自身を知り、徐々に知り合いから友達のような関係を築いていくことをおすすめします。
これから地方で新しいことを始めようとされている方の参考になれば。
ではでは。