横浜美術館で開催中の「村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―」を見てきました。
好きだった作品を一挙公開。
改めて並べて見ると、自分の好きな作品の傾向が現れてきますね。
村上隆のすごさ=嗜好性の「無さ」
展覧会を見て感じたのは、村上隆のすごいところは、嗜好性の「無さ」にあるのではないかということです。
「アーティスト」と呼ばれる人たちににぼくのような一般人が抱く印象は、「ごく狭い興味範囲を異常なほど突き詰める人たち」です。
例えば印象派だったら点描という画法に、シュルレアリスムだったら現実には現れるはずのない世界を描くことに焦点を当てるでしょう。
先ほどぼくも自分の好きだった作品の写真を挙げましたが、やはりその背景にある嗜好性が見えますよね。
言葉で表すなら、不気味さ、可憐さ、新しさなどでしょうか。
ぼくはアーティストではありませんが、このように意識していなくとも自然と自分の嗜好性は現れてきてしまうものなのです。
しかし村上隆のコレクションを見ていると、一般的なアーティストにはあるはずの嗜好性が見えないのです。
日本や中国の陶器・絵画から始まり、写真にもあった人形やフィギュア、コマーシャル写真、巨大なオブジェ、映像と、何でもかんでもコレクションに入っています。
これを意識せずに選んでいるなら普通の人ですが、村上隆は「意識的に嗜好性のないポジションをとっている」のです。
それが村上隆さんの言う「スーパーフラット」という概念です。
これはアートの世界では革新的で、村上隆さんが評価されている理由でもあります。
注目されたかったら既存概念の「逆」を行け
どの分野でも、既存概念の逆を行くことで注目される傾向にありますね。
気軽には会えなかったアイドルに会えるようになったAKBしかり、反大企業・反都会を叫び続けるブロガーのイケダハヤトさんしかり、今回の村上隆さんしかり。
注目されれば、取材やコミュニティの広がりなどで自然とプロモーションされ、色んなことがやりやすくなります。
最初は理解されにくいかもしれませんが、同じポジションを取り続けることで自然にファンが増えてくるでしょう。
あなたが活躍されている分野での「逆」は何ですか?
村上隆さんといえば以下の書籍がオススメです。
非常に戦略的に今の地位を築かれたことが分かります。
さすが、Amazonのカテゴリで1位を取っていますね。