田舎暮らしを検討している人に伝えたい。
「自然豊かな暮らし」には憧れるけど…
何を隠そう、ぼくも田舎暮らしには憧れていまして、ここ5年ほどいろんな地域を回りながら、将来住みたい場所を検討しています。
北海道縦断、九州一周などをはじめとして、四国以外は主要な場所は網羅しました。
仕事でも日本三大秘境にも選ばれている場所に行ったりと、田舎に関する知識は普通の人よりもあると思います。
このような経験を経て改めて「田舎で住む」ことを考えたときに、果たして「自然豊かなだけ」で理想の暮らしができるのか、という点に疑問を感じてしまうのです。
日常生活に支障はないか?
まず、本当の田舎にはスーパーが近くにありません。
そのため日頃の買い物が困難です。
今はAmazonなどのネット通販が充実してきたので、本島であれば余程のことがない限り困ることがないかもしれませんが、それでも食べ物や洋服などはきちんと自分の目で見て選びたい。
田舎暮らしを送る上ではお金は特に貴重な資源ですから、買い物の失敗を減らす上でも重要なことです。
快適に暮らすことを考えると、日常生活に支障をきたすほどの田舎は、正直考えものです。
老後まで考えているか?
また田舎にはきちんとした病院がないことは少なくありません。
健康を害した際に安心して通える病院が近くにないことは、若いうちだけならいいですが、長い目で見たときには不安の種になります。
また田舎は交通の便が不便な場合が多いので、車の運転が必須です。
しかし老後は判断力が低下するので、車の運転もなかなか怖いもの。
このように、老後のことまで考えて暮らす場所を決めたいものです。
食べ物以外のことも自給自足できるか?
「田舎で食べ物を自給自足しよう!」と意気込んでいる方は多いのではないかと推測しますが、田舎では食べ物以外のことも自給自足する必要があります。
例えば髪も自分で切る必要があるでしょうし、遊びも自分で作らなければいけません。
田舎は自然が厳しいところが多く、家の一部が壊れることもしばしば。
以前九州の片田舎に出張した際などは、あまりの寒さにボイラーが凍ってしまい、お湯が出ない事態が発生しました。
このような場合にも、自分で修理を行う必要があるでしょう。
このように考えていくと、現時点でこのようなスキルを身につけているか、これから身につける意欲がある人でないと田舎暮らしは難しいと思います。
結構な「覚悟」が必要なのです。
「永住しない」選択肢も視野に
ちょっとネガティブなことばかり言い過ぎたなと反省しているのですが、一つの場所に永住しないということも検討すると、住む場所の選択肢が大きく広がります。
住む場所を変える度に引越しをしたり友達を作り直したりする手間はかかりますが、自分が「ここは違うな」と思ったら次の場所を探せばいいですし、ライフステージに合わせて住む場所を変えることができます。
先ほどの老後に関する不安などはこれで消えますね。
この頃は田舎でも「魅力的な季節だけ住む」という選択肢を用意し始めた地域もあるようです。
元々避暑地の軽井沢などはこのような文化がありましたが、他の場所でも自治体が季節限定で借りられる住処を用意したりする例が出てきているようです。
そのような選択肢はありですね。
上記のことも考えながら、楽しく田舎暮らしを考えたいものです。