学習に関する専門知識をさらっとおさらいできる書籍を探していて見つけたのがこの一冊。
結論からいうと、とても満足がいく内容でした。
文章が簡単で2時間もあれば読み切れる
まず最初の印象は、文章がとても易しいこと。
だいたいこういう専門書は難しい単語が並んでいて、研究者であるぼくのような人間でさえも読むのに覚悟が必要です。
しかしこの本はとっても読みやすい。
まるで小学生や中学生に語りかけるような言葉で書いてあるので、するするっと先へ進めます。
ぼくは本を読むのが特別早いほうではありませんが、そんなぼくでさえ2時間ほどで読み切ることができました。
学習に関する専門知識をさらっとおさらいできる
文章が易しいだけではこの種の本を読む理由がなくなってしまいますが、この本のいいところは専門知識も含まれているところ。
特に著者のお二人の専門である「学習」に関する歴史的系譜がさらっとおさらいできます。
ヴィゴツキーやエッカート、ウェンガー、アーレントなどを参照しながら、「未来の学び」についての論を展開していくのです。
これは特に研究者の卵でこれから学習に関する勉強をしていきます、という人にはありがたい一冊ですね。
参考文献が豊富
さらにいいのは、本の最後に豊富な参考文献リストが含まれている点です。
こんな感じで本の中で参照している本の多くが紹介されています。
興味のある分野を掘り下げたい読者に優しい案内です。
「学習」について学びたい人は必読
簡単に読める割には得られるものが大きいので、学習という営みについて学んでみたい人には手軽に手に取っていただきたい一冊です。
もうすぐ春ですから、大学生1年生にとってもいい本だと思います。
気になる方はぜひ。