歌川国芳の人生に見る、「社会に爪痕を残す」方法

スポンサーリンク
レクタングル728*90

※シェアは下のボタンからどうぞ。

先日歌川国芳展を見に行きました。

横浜のそごう美術館で開催中の「歌川国芳展」は終始笑いっぱなしだった

帰ってから国芳の絵画や人生について改めて考えていたのですが、そこには人生の本質が隠れていたように感じたのです。

スポンサードリンク



国芳の絵の変遷

国芳の出世作は、過去のヒーローが悪者や妖怪と戦っているシーンを描いた一連の絵画でした。

Ebi0058

(出世作の水滸伝シリーズのひとつ。リンク先から引用)

国芳が生きた当時は江戸末期。明治時代との境目です。

開国するかしないかの時期ですから、世の中は古い時代の名残と新しい時代の風とが入り乱れた、騒がしいものだったでしょう。

その中で「ヒーローが悪者を倒す」という、万人に理解しやすい絵画や物語は世の人たちに歓迎されました。

ヒーローは隆々とした筋肉と華々しい刺青で男らしく描かれ、当時はそれらに憧れを持った人々の間で刺青が流行ったそうです。

出世作で人気を得た国芳は、それをシリーズ化して数々の絵画を生み出します。

「ヒーローが悪者と戦う」という構図はそのままに、絵画に登場する主役や妖怪を巧みに変えながら、当時の人々の琴線に触れる絵を描きました。

しかしその後、国芳の作風は変わります。

自身が愛してやまなかった猫を主役にして当時の人々の風俗を描いた作品や、人で人の顔を描くといったアイディア溢れる絵を生み出します。

kuniyoshi_7.5_thum

リンク先から引用)

この頃の作品を見ると、絵を本当に楽しみながら描いている国芳が見えるように感じるのです。

それは絵に登場する猫の表情や、絵からにじみ出るユーモアから伝わってきます。

現在国芳が「奇想天外の画家」と呼ばれる所以となった作品の多くはこの頃に生まれました。

作者が心の底から楽しんで生み出された作品は後世に残り続ける

このように作風を変えながら次々と名画を生み出した国芳ですが、現在の人々の心を掴んで離さないのは、作風が変わった後の絵なのです。

作風が変わる前の絵を知ってる人は、かなりの国芳通なのではないかと思います。

国芳の画家人生を振り返って分かるのは、「作者が心の底から楽しんで生み出した優れた作品は、後世にまで残り続ける」ということです。

その時代の消費者の好みに左右されることなく、自分自身の楽しみを深く深く追求した先に、人々の違いや時代を超えた、人間の根源というべき「何か」に辿り着くのではないかと思うのです。

その「何か」は、いつの時代も人々の心を捉え続けます。

これは絵画に限らず、音楽でも本でも技術でも何でもそうでしょう。

社会に爪痕を残すには

ぼくたちの多くは、心のどこかで「社会に自分の爪痕を残して死にたい」と思う時期があるのではないでしょうか。

ただ漠然と生きて死ぬのではなく、社会に自分の生きた証しを残して死にたいと。

ではそのような作品を生み出すためにはどうしたらいいか。

その答えを国芳は教えてくれているのではないかと感じます。

合わせて読みたい

合わせて読みたい

関連記事
スポンサーリンク
レクタングル大336*280
レクタングル大336*280

※シェアは下のボタンからどうぞ。